システムキッチンにはめ込まれているビルトインコンロ。交換の目安は、約10年と言われています。
毎日のお料理になくてはならない存在ですが、いざ選ぼうとするといろいろあって分からない!という方も多いのではないでしょうか。 選び方を間違えると自宅のキッチンに設置できなかったり、使ってみて「こんなはずじゃなかった!」なんてことになってしまうことも・・・。 失敗しないコンロ選びのために、今回は5つのポイントをしっかり解説していきます。
失敗しないコンロ選びのために、今回は5つのポイントをしっかり解説していきます。
約10年が交換の目安!ビルトインコンロ選びで気を付けることはこれ!
目次
ガスの種類は都市ガス?プロパンガス?
まず、ご自宅のガスが「都市ガス」か「プロパンガス(LPガス)」かを確認することがとても大切。 同じ見た目のコンロでも対応しているガスの種類によって内部の構造が異なるので、ご自宅で利用しているガスの種類に対応したコンロを選ぶ必要があります。
日本国内では、ほとんどのご家庭が「都市ガス」か「プロパンガス(LPガス)」を使用しています。都市ガスとプロパンガスでは原料も各家庭への供給方法も異なります。 プロパンガスは事業者が各家庭にガスボンベを配送して供給される一方、都市ガスは地下の導管を通って供給されています。
現在使用しているガスコンロの型番やガスの料金表などから、忘れずにご自宅のガス種類を確認しましょう。 新しく購入するコンロのガス種類は、型番で確認することができます。 型番に「13A」とあるものが都市ガス用、「LP」とあるものがプロパンガス用となります。また、多くの店舗で、それぞれの商品に対応しているガスの種類が明記されています。
なお、パロマ、リンナイ、ノーリツなど各メーカーともに、基本的に都市ガス用・プロパン用それぞれのコンロを取り揃えています。 ガスの種類によるラインナップの差はないので、ご安心下さい。
天板は大きさと素材を要チェック
天板の大きさは60cm?75cm?
ガス種類に加えてビルトインコンロ選びで押さえておく必要があるのが天板の大きさです。天板の大きさは「60cm」と「75cm」の2種類が主流です。 パロマ、リンナイ、ノーリツなどビルトインガスコンロで業界をリードしているメーカーは、ほとんどのモデルで両方の大きさを用意しています。
どちらの天板でもコンロ本体の大きさは変わらないので、お好きな大きさをお選びいただけます。 ただし、消防法上レンジフードの幅より広い天板のコンロは設置ができないので、60cmタイプから75cmタイプに変更する場合はレンジフードの幅を確認する必要があります。
60cmタイプ・75cmタイプの特徴は次の通りです。大きな鍋・フライパンを使用したり3口同時調理する機会が多い場合は75cmタイプ、調理スペースをしっかりと確保したい方は60cmタイプがおすすめです。
60cmタイプ
コンロ天板がコンパクトなので、調理台スペースを広く確保できます。また、多くの機種で75cmタイプよりも価格が安くなっています。
ただし、バーナー同士の距離が75cmタイプより少し狭いので、大きな調理器具を使う場合は窮屈に感じる可能性があります。
75cmタイプ
バーナー同士の間隔が60cmタイプよりも広く、大きいお鍋でも快適に料理ができます。
ただし、天板が60cmタイプよりも左右約7.5cmずつ広くなることで、調理スペースが狭くなります。
天板の素材は5種類!それぞれの特徴とは
天板によって見た目だけではなく耐久性やお掃除のしやすさも変わってきます。 ちょっと前までは黒か白だった天板も、最近は様々な素材・カラーバリエーションのタイプが登場しています。 ぜひお気に入りの天板を探してみてください。
人気No1!掃除もしやすく美しいガラストップ
ガラストップは、透明感がありとても美しい上、お掃除もしやすく人気No1の素材です。
強化ガラスでできているので、丈夫で傷がつきにくく、耐熱性もあります。焦げ付きにくいので、汚れてもサッと拭けば簡単に汚れを落とすことができます。また、塗装が無いため塗装が剥がれる心配もありません。 各メーカーで様々なカラーバリエーションがあり、どんなデザインのキッチンにもぴったり。 ホーローやガラスコートに比べて価格は少し高くなりますが、毎日使うことを考えるときっと選んで損はない素材です。
コストは抑えつつ見栄えや機能性にこだわりたい方に!ガラスコートトップ
ガラスコートトップとは、ホーロー用鋼板に特殊コーティングを施したものです。パロマでは「ハイパーガラスコート」、リンナイでは「パールクリスタル」という名前でラインナップがあります。
ホーローの丈夫さを持ちながら、コーティングにより掃除しやすさや見た目の美しさもあり、コストパフォーマンス重視の方におすすめの素材と言えます。 ガラストップ同様、カラーバリエーションが豊富です。ガラストップほどの透明感はなく見た目の雰囲気が少し異なります。 天板が傷ついてコーティングが剥がれてしまうと錆が発生してしまうので、掃除するときは強くこすらないようするなど注意が必要です。
コスト重視ならホーロートップがおすすめ
ホーローのおすすめポイントはなんといってもそのリーズナブルさ。お求めやすさもありながらとても丈夫な素材です。 ただし、他の素材よりも焦げ付きやすいので、汚れは放置せずにすぐに拭き取るようにしましょう。 ガラスコート同様、塗装が剥がれてしまうと錆が発生してしまいます。掃除するときは強くこすらないように注意しましょう。 ラインナップは黒や白といったベーシックな色合いがメインとなります。
マットな雰囲気がカッコイイ!アルミトップ
アルミはリンナイのデリシア・グリレ、ノーリツのピアットの一部機種に採用されている素材です。 商品数が少なく価格も高めですが、硬派な雰囲気の見た目がかっこよく、機能性もバツグン。熱が逃げやすい素材なので、焦げ付きにくくお掃除もカンタンです。 ただし、アルミは柔らかい金属なので、お手入れするときは硬いものでこすらないようにしましょう。
ステンレストップは本格志向の方におすすめ
現在販売されている機種ではノーリツのS-Blink +doにのみ採用さているステンレストップ。 プロの厨房でも使用されており、本格志向の方にはたまらない素材です。錆に強いのも特徴。 若干傷がつきやすいですがついた小傷もまたプロっぽく、使い込みとともに味の出る天板です。
ゴトクの素材は主に2種類!特徴をチェック
ゴトク(五徳)とは、バーナーに設置して鍋やフライパンを置く器具のこと。 「ホーロー」「ステンレス」の2種類の素材がありますので、それぞれの特徴をしっかりと押さえておきましょう!
お掃除のしやすさならホーローゴトク
多くのコンロで採用されています。黒色なので、汚れが目立ちにくいのが特徴です。 塗装が剥がれると錆びてしまうので、お鍋の底や硬い素材などでこすったりしないようにするのが長持ちのコツ。 お掃除のしやすさを重視する方におすすめの素材です。
デザイン性ならステンレスゴトク
主にハイグレードなコンロで採用されているステンレスゴトクは、塗装剥がれの心配がないことと見た目の美しさが特徴。 外見が美しくスマートな雰囲気のため、コンロの雰囲気をパッと明るくしてくれます。 ただし火に当たることで変色してしまうので、専用のクリーナーでこまめにお手入れをする必要があります。
ゴトクは交換部品として各メーカーのオンラインショップで取り扱いがあります。 こびりついた汚れやステンレスゴトクの焼き付き・ホーローゴトクの塗装剥がれが気になり始めたら、 ゴトクを交換するのも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
最新コンロのほとんどが水不要のグリル!トーストも焼けちゃいます
これまでは「掃除が大変」「水を張らなけいといけない」と面倒なイメージが強かったグリルも、ばっちり進化しています。
最新型コンロのグリルはほとんどが「無水両面焼き」もしくは無水片面焼き」のどちらかで、水を入れる必要がなくなっています。 パーツもシンプルになっており分解・組み立てしやすくなっているので、お掃除の負担も大きく軽減されています。
「無水両面焼き」はグリルの上下から加熱するタイプなので、途中でひっくり返す手間がありません。また、片面焼きタイプよりも早く温度が上がるので、早い時間で焼き上げることができます。 機能重視の方は「無水両面焼き」、少しでもコストを抑えたい方は「無水片面焼き」がおすすめです。
また、グリルは機種によってはグラタンを作ったりトーストを焼いたりと、小さなオーブンのように使うこともできます。
オプション調理器具を利用することでさらにグリル料理の幅も広がります。 オプション調理器具は対応コンロがありますので、利用する場合はコンロが対応しているかのチェックも必要です。
オート機能も充実!お料理をもっと安全に・楽しく
最近のコンロは、見た目、安全性、お掃除のしやすさだけではなく、より機能も充実しています。
ついうっかりやってしまいがちなミスを防ぎ、より安全に・スムーズにお料理を楽しめるオート機能。 機種によって搭載されている機能が異なりますので、購入前にぜひ確認してみてください。
今回はコンロの機能・グリルの機能それぞれについて、主なものをご紹介します。 メーカーや機種によって機能に多少の差がありますので、オートメニュー機能を活用したい方は細かくチェックしておくと安心です。
コンロの機能
湯沸し
沸騰すると自動で消火する安心機能です。
炊飯
強い火力で炊くことができるので、ふっくらとおいしいご飯を楽しむことができます。 おかゆや炊き込みご飯に対応した機能がついた機種もあります。
タイマー
設定した時間で自動消火する機能です。煮物やレトルト食品の調理に大活躍。
温度キープ(温度調節)機能
温度を一定に保つ機能です。揚げ物がカラッと仕上がってご家族も大満足。
麺ゆで
吹きこぼれないよう火力を自動的に調節します。
煮物
他の料理を作っているうちについうっかり焦がしてしまう煮物。火力を自動調節して焦げ付きを防ぐ、便利な機能です。
グリルの機能
タイマー
設定した時間で消火します。他の料理に集中してうっかり忘れてしまいがちなグリルもタイマー機能で失敗なしに。
オート魚焼き
焼き加減のチェックが不要に。焼きあがったら自動で消火し、焼きすぎを防ぎます。
トースト
忙しい朝に大活躍!自動でトーストをおいしく焼き上げる機能です。
まとめ
以上、ビルトインコンロ選びで大切な「ガスの種類」「天板(トッププレート)」「ゴトク」「グリル」「コンロ機能・グリル機能」について紹介しました。
コンロはご家庭の料理になくてはならない存在なので、余裕を持った交換がおすすめです。
現在コンロを使う中で「こんな機能があったらな」「もっと掃除がしやすいほうがいいな」「この機能は使うから次も搭載されている機種にしよう」など、 次のコンロに欲しい機能をじっくり考えておくとより満足のいくコンロ選びができるのではないでしょうか。
おすすめビルトインコンロを紹介した記事もご用意しましたので、ぜひチェックしてみてくださいね。